障害年金の永久認定
1 障害年金の更新
障害年金の等級認定には、有期認定と永久認定があります。
通常は、時間が経過することによって障害の状態が変わることがありますので、障害年金は一度認定されたとしてもずっと同じ等級で障害年金が受給できるというものではなく、更新の際に障害の状態に合わせて等級が見直される仕組みになっています。
このように、障害の状態が変わる可能性のある人については、有期認定となり、一定の時期に更新が必要です。
しかし、障害の状態が変わらないと明らかな場合は、永久認定と判断されます。
2 永久認定がされるもの
人工関節や手足の切断、失明など、症状が固定して障害の状態が変わらないことが明らかである場合には、永久認定と判断されます。有期認定と異なって更新手続きは不要になり、更新の際の診断書の提出等が不要になります。
また、精神障害でも、重い知的障害の方であれば、永久認定と判断されることもあります。
永久認定と判断された場合は、年金決定通知書の「次回診断書提出年月日」の欄が「*」で埋められています。
3 額改定請求をする際の注意点
永久認定の場合には、更新をしなくてもよくなり、障害年金の等級はずっと変わりません。
しかし、障害年金は、ご自身の障害に合った年金額を受け取り続けるためには、手続きが必要になることがあります。
例えば、障害の状態が悪化した場合には、額の増額を請求する「額改定請求」を行うことはできます。
ただし、障害年金を受け取る権利を得てから1年が経過していない場合等、一定の期間は額改定請求ができないこともありますので、ご注意ください。
また、額改定請求では、再度障害年金の審査が行われることになりますので、審査後に再度永久認定となることが確実ではありません。
額改定請求をした結果、有期認定と判断される可能性もあります。
有期認定となった場合には、後に等級が下がる可能性も出てきますので、額改定請求をするかどうかについては慎重に判断する必要があります。
障害年金の永久認定を受けている方の症状が悪化した場合には、必ず弁護士や社会保険労務士などの専門家にご相談のうえで額改定請求をするかどうかを判断してください。
お役立ち情報
(目次)
- 障害年金を受給するためのポイント
- 障害年金の相談窓口
- 障害年金申請の手続きと流れ
- 障害年金の申請期間
- 障害年金で必要な書類
- 障害年金における初診日
- 障害年金申請で診断書の記載が重要な理由
- 働きながら障害年金を受給できる場合
- 障害年金の種類
- 障害年金の計算方法
- 障害年金の納付要件
- 20歳前傷病の障害年金
- 障害年金受給中に新たな障害が発症した場合の対応方法
- 新型コロナウイルス後遺症と障害年金
- 精神疾患について障害年金が認められる基準
- ADHDで障害年金を受け取れる場合
- 聴力の障害で障害年金が認定される場合
- 脳梗塞で障害年金が受給できる場合
- 高次脳機能障害で障害年金が受け取れる場合
- 肺結核で障害年金を請求する場合のポイント
- 人工関節で障害年金を申請する際のポイント
- ICDで障害年金が受け取れる場合
- 難病で障害年金が受け取れる場合
- 障害年金と生活保護の関係
- 不支給通知が届いた場合
- 障害年金がもらえない理由
- 額改定請求について
- 障害年金の更新に関する注意点
- 精神疾患の障害年金の更新時の注意点
- 障害年金の永久認定
- 障害年金と障害者手帳の違い
- 特別障害者手当
- 障害者手帳について
- 障害者年金
- 社会保険労務士とは
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