人工血管で障害年金をお考えの方へ
1 こんなお悩みありませんか?
- 胸部大動脈解離で倒れてしまった
- 手術で人工血管を入れたが、仕事や日常生活に支障がある
- 人工血管で障害年金を受給できるか知りたい
→人工血管についても、条件を満たせば障害年金の受給が可能です。
2 人工血管に関する障害年金の認定基準
大動脈は、心臓の左心室から出ている太い血管で、心臓から全身に血液を送る役割を果たしています。
大動脈解離とは、この大動脈の壁を構成する層の間に血液が流れ込んで壁が引きはがされる病気です。
また、大動脈の壁が異常に伸びてコブになった状態を大動脈瘤といいます。
人工血管は、大動脈解離や大動脈瘤の治療のため、大動脈を人工物に置き換えるものです。
障害年金の認定基準では、胸部大動脈解離や胸部大動脈瘤の治療のため人工血管を入れており、診断書の「一般状態区分表」という項目で、「イ 軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの」か「ウ 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%は起居しているもの」に該当する場合は、3級に認定することになっています。
金属のバネを人工血管で覆ったステントグラフトを入れている場合も、人工血管と同様に3級に認定されます。
3 人工血管で障害年金申請する際のポイント
人工血管を入れている場合は、人工血管を入れた日が障害認定日となる特例があります。
胸部大動脈解離は、発症すると胸や背中に激痛をもたらし、至急治療が必要となるため、救急搬送されてすぐに人工血管を入れる手術が行われることが多いです。
その場合、胸部大動脈解離を発症した日が初診日となり、かつ障害認定日となるため、すぐに障害年金を申請することが可能です。
しかしながら、手術後しばらくは働くことができないため、会社員等健康保険に加入している人の場合は、まず傷病手当金を受給し、傷病手当金を受給できなくなってから障害年金を受給するのが一般的です。
人工血管で3級に認定されるのは胸部大動脈解離や胸部大動脈瘤であり、腹部大動脈解離や腹部大動脈瘤は対象外です。
4 人工血管と障害年金に関するQ&A
Q 胸部大動脈解離で人工血管を入れる手術をしましたが、働きながら障害年金を受給できますか?
A
認定基準では、人工血管を入れており、かつ、診断書の「一般状態区分表」という項目でイかウに該当すれば、3級に認定されることになっています。
一般状態区分表は、日常生活や就労がどれくらい可能かをア~オの5段階で評価するもので、イは「軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの」となっています。
従って、負担の軽い仕事をさせてもらっているとか、残業を免除してもらっている等、働くことに一定の制限がある場合は、3級に該当する可能性があります。
Q 人工血管を入れていない場合、胸部大動脈解離で障害年金は受給できませんか?
A
胸部大動脈解離を発症したが人工血管を入れていない場合でも、難治性高血圧を発症している場合には3級に認定されます。
難治性高血圧とは、減塩等の生活習慣の改善を行い、3種類以上の降圧剤を服用していても、上の血圧が140mmHg以上、または下の血圧が90mmHg以上のものをいいます。
Q 人工血管を入れていますが、さかのぼって障害年金を受給できますか?
A
人工血管を入れている場合は、人工血管を入れた日が障害認定日となり、必要な条件を満たせば、その翌月分から障害年金が支給されることになります。
そのため、過去に人工血管を入れる手術を受けており、まだ障害年金の申請をしていない場合は、障害認定日にさかのぼって障害年金を申請することができます。
ただし、さかのぼって受け取れるのは5年分が限度です。
また、障害年金がさかのぼって支払われる期間と傷病手当金を受給していた期間が重複している場合は、当該期間分の障害年金相当額を健康保険組合に返還しなければなりません。
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